私は、1975年(昭和50年)に医師免許を得、精神科医として現在まで働いてきました。「患者さんから学ぶ」という言葉は、医師教育の中では必ず出てきます。陳腐な印象のある言葉ですが、私は自分の仕事を通して、実に多くのことを患者さんやそのご家族から学びました。
病気にかかったことをマイナスとは考えずに、「この病気になってよかった」という患者さんやご家族に数多く出会いました。病気を経験することによって、考え方や価値観が変わり、新しい自分を発見したのです。病気になった時には、その苦しみを軽くすることまずしなければなりません。しかし、病気にかかったことの中に、プラスの意味を見いだせるような考え方を発見することもとても大切なことだと思います。
初めて来られた人たちは皆、元気をなくしています。そんな人たちも、病気に抱えながらでもいきいきと暮らしている人や、「病気を体験してよかった」と語る人たちに出会うことによって元気を回復し、生き甲斐のある新しい生活を始めるようになります。このすばらしい変化に寄り添うことができること、これこそが精神科医として、もっともやりがいのあることだと私は思っています。
このホームページでは、アルコール依存症や森田療法を中心にして、現在の精神医学の知識だけでなく、私がそのようにして教えられたことも、お伝えしたいと思います。
少しなりとも、皆様のお役に立てることを願っています。
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| 2004年3月 | 森岡 洋 |
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